スポンサーサイト
2016.01.01 Friday
一定期間更新がないため広告を表示しています
右肩下がりの分布が社会を支配するという謎
統計学の本では、この正規分布が前提となっている記述が多い。統計学を学ぶと、世界の現象は大部分が正規分布で表され、それ以外の分布は例外的と多くの人は思うだろう。「正規」という名前自体にそのニュアンスが含まれている。
ところが、実社会のビッグデータに登場する統計分布は「右肩下がり」のU分布が圧倒的に多いのだ。(P.31)
人は、時間帯により活動量が変わる。この活動量は、加速度センサで定量化できる。人の活動量は、朝から次第に上昇し、午後にピーク時間を迎え、その後、低下していく。今回「よかったこと」を書いてもらったメンバーは、朝から活動量の立ち上がりが早くなり、ピーク時間がより前倒しされた。同時に、帰宅時間が早まった。ハッピーな社員は、早い時間から活力に満ちて仕事にとりかかり、早く仕事を終えて帰宅できるようになった。
これが週にたった10分「今週良かったこと」を書いたことで実現されたとはおどろくべきことだ。人のハピネスは、意外に小さなことが決めていることが実証された。
さらに重要な発見は、ハピネスと身体活動の総量との関係が強い相関を示しているということ。つまり、人の内面深くにあると思われていたハピネスが、実は、身体的な活動量という外部に見える量として計測されたことになる。(P.77)
実は、(コールセンターのオペレータの)受注は、意外なことと相関してた。それは、休憩所での会話の「活発度」である。休憩時間における会話のとき身体運動が活発な日は受注率が高く、活発でない日は受注率が低いのである。(P.86)
人との再会は普遍的な法則に従って起きる
...再会の確率は最後に会ってからの時間が経過するに従って低下していくのだ。最後にある人にあてからの時間をTとすると、再会の確率は1/Tに比例して減少していく。
...
一言で言うと、最後に会ってからの時間(期間)が長くなると、ますます合いにくくなることが明らかになった。そして、それはきれいな反比例の法則に従うのである。これを「1/Tの法則」と呼ぼう。
幅広い人達が、まるで見えざる手に従うように、この「1/Tの法則」に従う。(P.108)
この仕事がうまくい人(複雑な見積要求を受けてから回答するまでの時間が平均的に短い人)には、共通の特徴があった。だが、単純にコミュニケーションを取る知り合いの多い人が、仕事がうまくいくかというと、そういう相関があるわけではなかった。単に顔が広いだけでは、周りにあるかも知れない情報や能力を活かせないわけだ。
じつは、この仕事がうまくいく人は、共通して前記の「到達度」が高かったのである。「到達度」とは、自分の知り合いの知り合いまで(2ステップ)含めて何人の人にたどり着けるか出会った。したがって、知り合いの知り合いまで含めて、自分の持っていない情報や能力にアクセスできる力を定量化したもので、「運の良さ」を表す指標になるかもしれない...。(P.142)
「運の良いリーダー」(到達度の高いリーダー)に共通に見られる特徴がないかを見てみた。
...
そこで、リーダーの到達度が高い組織のネットワークの特徴を調べてみた。一見、リーダーが直接つながる相手の数が、リーダーの到達度に直接関係しそうである。ところが、これはほとんど関係がなかった。
むしろ重要なのは、組織のメンバー同士のつながりであった。様々な指標との相関を探した結果、浮かび上がってきたのは、メンバー間に「三角形」のつながりが多いと、その組織の「リーダーの運」が良くなるのだ。
ここで「三角形」とは、知り合いどうしをつないで三角形ができることを言う。たとえば、あなたの知り合いを2人選んだ時に(例えばその2人をAさんとBさんとしよう)、その2人同士が知り合いならば、あなたとAさんとBさんは三角形を作っている。逆に、あなたがAさんとBさんを知っていても、AさんとBさんが知りあいでなかったら、三角形はできていないことになる。(P.147)
ビッグデータで儲ける3原則
第1の原則:向上すべき業績(アウトカム)を明確にする
第2の原則:向上すべき業績に関係するデータをヒト・モノ・カネに広く収集する
第3の原則:仮説に頼らず、コンピュータに業績向上作をデータから逆推定させる
(P.200)
Sun | Mon | Tue | Wed | Thu | Fri | Sat |
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | |